2012年12月24日

Buon Natale

12月に入り、慌ただしく新たにセミナーの申込みをしてきました。
何だか探し物が見つかったような気もする楽しみな内容で、これからの暫く長い冬を越すのも苦にならなくりそう。春まで続きます。
 
またいくつかにんまりするような出来事もありまして、例えば、週末はAndrea Ferroni 率いるバイオリン協奏曲グループのコンサートに滑り込みセーフで間に合い、心温まるひとときを過ごしたこと。この方、地元では知る人ぞ知るバイオリン奏者だそうですが、関係者でない私はつい見逃しがち。今回もまた、まさに“音を楽し”ませて頂いたので、ますますこの楽器の(またはこの方の)一ファンになりそうです。
 
好きな事を楽しみながらやる、時々舵の微調整を行いながらもやはりいつもの自分に戻らなくては、としばしば思った一年でしたが、そうこうしているうちに、お陰様で修整できているものでした、、、
 
皆さま、良いクリスマスを!
 
 
 
Buon Natale!
 
そして良いお年をお迎え下さいませ。
 

2012年11月28日

おぉ!信州人の絵画展 in Conegliano

在コネリアーノの『おぉ!信州人』仲間、新開さんの個展が24日から一週間開催されています。


とき :11月24日から12月1日 9時~12時、15時~18時

ところ :Spaziocutura di Artestoria - via Madonna 2-31015 Conegliano (TV)


新開さんからお知らせメールが届いた翌日、テレビ局から放送日の録画DVDも到着。放送当日の日本の知人友人の反応は結構なもので、その反応の大きさにちょっと驚いてしまったくらい。近しい友人からも、私がイタリアに居ても日本に居る時のように、肩肘も張らずに自然でいるというところがとてもよかったと、ちょっとくすぐったくなるくらい興奮して言われたので、思わず期待してしまいました。

まあ自分でも常々、暮らす場所が変ったくらいで、特に日本にいる誰かと全く違う生活をしているわけではなく、むしろ、言葉や生活習慣の違いこそあれ、必要以上に苦しんだりあるいは逆に崇めたりしないほうがいいとさえ思っているところはありますが。(これはちょっと長く暮らしているからこそ感ずることかも。)

夏の一番暑い盛りに取材に来られたスタッフの皆さま、本当にお疲れさまでした!DVDはこれからゆっくり鑑賞するとして、我が街トレントの印象が良好だったことを祈るばかり。

何はともあれ、しわがれたこの声を何とかして、コネリアーノまで駆けつけ祝福してさし上げたい気持ちヤマヤマです。



2012年11月25日

エチオピア支援チャリティディナー

友人の誘いで、エチオピア支援のためのチャリティ夕食会に行ってきました。

とても無知でお恥ずかしながら、私にとってアフリカ大陸への知識は非常にあやしげなもので、トレント大学の学生たちの中に、数年前まで留学生は肌のアサ黒いアジア系が占めていたのが、近頃真黒なアフリカ系が増えていることと、利用するバス車内でも、意外と小柄でおとなしい口調でひそひそ話をしている学生もいることが、ちょっと珍しいと観察している程度なものです。

あまり頻繁に経験できないかもしれない夕食会だったので、覚書しておきます。

 
お皿に乗せているのはテフという粉から作るクレープ状のもの、『インジェラ』というのだそうですが、これに肉や野菜の惣菜を乗せて食する『ワット』がメニューでした。


この日のお惣菜は、キャベツとニンジンのカレー味煮込み、白いご飯(炊き方は日本風)、肉煮込み、ひら豆の煮込み(唐辛子入り?とカレー風味)、ホウレン草、野菜ピラフ、パン2種類(白、カレー風味)。少々欲張ったかな。インジェラをちぎって、惣菜を巻いて手で食べるんですって。



だから、配膳の一番最初には、手洗い係の方もいました。もちろんこの日はフォークもナイフもありましたが、手で食べるのが伝統、現在もこの習慣だそうです。

そして、エチオピアはコーヒーの原産地。
食後に、お香をたきながら、七輪のようなもので豆を炒るところから始まる、長い長い儀式をお披露目してくれました。甘いポップコーンが苦ーいコーヒーの同伴お菓子なんだそうです。



お土産にはコーヒー豆を頂きました。炒るのにどのくらい時間がかかるのだろうか、そのうち試して入れてみよう。

こういう時はカメラを持参すべきだと大いに反省。(画像が悪いのはご勘弁を)
珍しい良い経験でしたが、風邪気味プラス辛い料理だったせいか、ちょっとのどを痛めたのは計算外、、、だったかも。翌日声が出ないというおまけ付きです。





2012年11月20日

近況、良きにつけ悪しきにつけ

暫くコースに通っていたせいもあるが、秋になりにわかに忙しく10月は飛ぶように過ぎ11月、世間ではすっかりクリスマス準備が着々と進んでいる様子。時間を上手に使わないと、大事なことを遣り残して悔やむ、ということにもなりかねない、気をつけようと思うこのごろ。

さてブログ『アサの四方山話』を書き始める前に一度HP作成のコースに通ったことがある。ほぼ公開寸前まで構築したころ、CSSという便利な仕組みが最も主流になりつつありと最後のほうで一時間ほど受講、もう再構築する気力もなくなりHPは下書きとして保留となり、ブログに転向。

書くこと読むこと、考えることが習性で、友人知人ひとりひとりに手紙を書きまくっていた私には(余程時間もあるということも)、覚書と一斉に伝達ができる都合がいい手段でもあるし。

今年の春、FSE の資金援助による2007年から始まった県のスキルアップ養成講座参加クーポン『Buoni Formativi』が再開、数年前のリクエストが受領されましたと連絡をもらい、Web の活用について学び直せそうなWeb Marketing のコースを選択する。

催行が決まったのが9月半ば。毎回長時間の聴講は時に睡魔に襲われながらも、本来の目的だったサイトアップへの勢いがついて意義のあるものだった。

なかでもFSEによる労働基準法の講義は興味深かった。当然のことだが、弱者が強者と同等であるために法律(規律)が存在することなどは、ときどき思い返すべきだと思うのだ。

残念ながら、市民教育・文化の基礎の時間は短縮された。(その代わり労働安全保障を学ぶことになる。)きっと宗教も政治経済も異なると思われる外国人若干2名(私を含む)の参加中で、イタリア国民としての道徳教育するのは避けたに違いないと勝手な解釈しているが、実はもっとも聴講したかった時間のひとつ。

経験から、イタリア人は権利を主張するのがかなり得意な民族だと思っているが、果たしてそれに見合う義務を遂行しているかどうかという疑問も多い。また異国で暮らす外国人も、権利を知ることだけでなく、義務を果たす意識、共生するための互いの最低限のルール、文化の知識などは心得るべきではないだろうか。 

終了書の代わりでしょう?超軽量小型のノートパソコンを頂きました。
おかげ様で、ネット活用はもっともっと身近になり、方法も研究する必要がありそう。そしてあまりの情報量に引き込まれすぎないよう充分注意しなければ。既に肩を壊した経験あるし。(マウスが原因と思われる)

トレンティーノ生活応援サイト『早々草々トレンティーノ』(ベータ版 www.sorsotrentino.it)も宜しくお願いしますね。




2012年11月4日

Maki-sushi シチリア風 by Lidia

 
 
「MondoPentola」のボランティアで知り合ったLidiaが、 私も巻き寿司を作ってみましたと送ってくれた写真です。“ともかく作るのが面白かった”とのコメントつき。

海苔巻きだけじゃなく、裏巻きにも挑戦してるのがスゴイ。プレゼンテーションがイタリアン、形が多様というのも対和風で“イイネ!”です。

 

2012年10月30日

10月!初雪と

10月最終日曜日、一足もふた足も早い初雪となりました。Bruuuuuuu
冬時間に合わせたかの如くです。
 
 


先日ボランティアで「MondoPentola」の前菜のひとつに提供した太(中)巻き寿司、作ることを大いに楽しめた体験です。

ギリギリになって『事の重大さに不安が募る』ということも多々あるので、不安に押しつぶされないことを心がけ、また友人の「気合い?」の一言に勇気つけられたものの、前日に厚焼き卵を作るというところからちょっと緊張はしましたが。

味と時間を目安のために2本ほど練習すると、我ながら思わず手際良く、何本もやれば最後のほうはかなり上手くなるはずに違いないと、かなり楽天的に当日に臨んだ結果、80人分(気持ちの)余裕を持ってなんとか無事こなせたのでした。

どうやら、配膳の子たちが前菜のお皿を持っていく度に、説明を求められたらしい。改めて巻き寿司が“異なるもの”で“何これっ?”て具合に興味をそそる、気を引くものなのだ、と認識する。食べてみると、意外と味はデリケートだから舌も驚かない(私が想像するに。でも海苔はどうだったのかしら)、ちょっとした話のタネにはもってこいだったのではないかな。

好みはそれぞれだから気に入ったかどうかは別にして、見て食べて、紙も食べていいの?などと些細な興味を持ってくれたことが一番、私的には大満足である。いきなり複雑な紹介をするより、日本を印象つける「近道」ではないかなと思うのだ。

そして特筆すべき、今回のセコンド「牛肉の煮込みアラブ風」-Stufato di manzo con salse alle albicocche e alle prugne はカレー・サフラン・生姜などの香草と一緒にじっくり煮込んだ牛肉がフルーツの甘みと良く合ってかなり好ましい一品でした。また前菜の「アラブ風包み揚げ」-Sambus di carne speziataはほぼ春巻き、またはピロシキに近いことで、遠くて近い食の世界を発見。教訓、何事も食わず嫌いは禁物である。(昔昔よ~くお説教されました。)

近日中に各レシピが フェースブックに掲載されるそう、楽しみです。巻き寿司はフォトジェニックですからね。

2012年10月19日

(一般)イタリア人のための Maki-sushi

5年ほど前、在住外国人文化を知るイベントの一環「世界のお茶」シリーズで、”日本茶”を紹介することになった、そのときからのお付き合いの国際文化交流ボランティア団体(あんパン試食の)なのであるが。

今回は夕食会の準備会議に(ほぼ手違いで)参加したら、話の流れで、思わず前菜のひとつとして巻き寿司を作ることとなった。

夕食のメニューはメインがアラブ料理、プリモと前菜にイタリア南部と北部、そこに一口の巻き寿司(最近、寿司はオシャレの代表みたいになっている)という具合。

飲み物に水、ワイン、ミント・ティー(、、、)。そこで、緑茶を追加で提案したら、即認可。
近年の健康ブームが拍車をかけて、緑茶もまた、イタリア生活のなかにかなり浸透してきているのである。でも売っているペットボトルのグリーン・ティーは、出がらしの緑茶に砂糖を入れたようなもの、ティーパックは、お湯に緑または茶色に変色するだけのもの。そこで、グリーン・ティーは日本のもの “D.O.C(産地呼称)”を提供するつもり。
今までなら、日本食を異国料理と一緒に並べる提案は、その味の遠さに断っていたが、何回も打診されていたこともあり、また今回は外国文化を理解しようという気持ちはあっても、日本に特に興味を持っているわけではない、(日本も極東という程度の知識でしょう、私たちがアラブ圏の全ての国を知らないように)そういう層にまず食から親近感を持ってもらう、というのも面白いのではないかと引き受けた。 

それに、料理は私の得意分野ではないが、4年間代表を勤めていた日本文化交流会での、『家で寿司を作ろう教室』や会員同士の交流昼食会の企画コーディネート経験で、ある程度のコツもわかるようになり、度胸だけはつくもの。(全てが練習になり、苦手だったものも次第に上手く形にはなっていくものだ。)

それより、幼少時代は巻き寿司は買うものでなく家で巻くもので、炊きたての白いご飯にすし酢を混ぜる時、団扇であおぐのが常に子供たちで交代の役割だった。なぜかこれだけはかよ~く覚えていて、お客様が来るときの思い出みたいになっている。考えたら、私の一番身近だったもので、昔昔ごく近くで見ているのだから、出来ないことはないだろう、というのが母の考え。

一方、我が家のホームパーティでも、友人たちも私のスペシャルだと(勘違いして)期待し、好んでもらっているもののひとつ。
でも私が用意するお寿司は、変わったものを好まない家族に合わせて、生魚は使わないし、食卓に並ぶイタリアンの邪魔にならない味にしないと、後先の食事や、ワインが台無しになるから和風であって、日本そのものではない。食に関しては私自身が、あまり斬新なものは苦手なので、巻くネタはいつもきまりきったもの、ほぼイタリア人の口に合うように、謙虚に日本の味をアピールする。
案の定、ひとりのボランティア女性から、私自身はむしろ鮮魚が好きなほうでお寿司も大好きだけど、生の魚を使うは衛生上問題ないでしょうか?という恐る恐るの質問メールが届いた。
ここのところの寿司ブームで、中心地に“寿司を出す中華レストラン”が増え、手軽にランチタイム食べ放題に行く若者も多いらしいし、スーパーでパックが売られるようになったから、およそ寿司イコール生魚を食べるらしい、というイメージが出来ているのだろう。
私は日本人のステレオタイプじゃないらしく、生魚も苦手なうえ、特に山岳地方トレントは海水魚を食べる習慣がないから、下ろす技術はどうか?とか余計なことまで想像して躊躇してしまう口だから、気持ちは多いにわかるのだ。
そこで、私の事情と、野菜・卵焼き・スモークサーモンやツナ缶を巻いたお寿司の写真付きで、見た目もいいし、一口サイズで食べやすいわよ、と回答しておいた。
かどうかはしらないが、夕食の予約が急に増えたので、少人数のつもりがもう少し大勢のために寿司を巻くことになりそう。

2012年10月18日

あんパン in Italia

様々な理由で、昨年で日本文化交流会からは引退したが、もともと県内在住日本人のために発足したことが時に役立っていることもあると思うことも。そのひとつは、他からも見つけやすく、異国に住む日本人同士の繋がりを辿る小さなきっかけになっていること。




先日は、隣県ボルツァーノ在住の女性から、ふわふわの柔らかい日本のあんパンが食べたくなってホームメードしています、というメールがリストと一緒に回ってきた。

私自身は甘味が苦手だが、ほとんどの老若男女イタリア人は甘いお菓子に目がないし、特に、結構流行りに敏感、最近ブームの健康志向で、azuki という自然食品店で売ってる“豆“に絶対(トレント人)は反応するに違いないと、早速注文、ブッフェを企画中のボランティア団体で試食してもらおうと事務所に持っていく。

パンというより、お菓子と紹介。その反応は、ふわふわのパンは子供のおやつのミルクパンを思わせる味、餡子が程良く甘く、重たすぎず、でも満腹感がある、と味を絶賛、美味しいと。

今回私が注文したのがミニサイズで、日本のあんパンよりずっと小さいので、ほぼ一口が二口で食べられる、大人にはこれがちょうど良いと思うのだ。思わず贅沢な餡入りに、こちらのミニクラッフェンよりイケルと思ってしまった。

Ritaは朝食にちょうど良いとの意見で、確かに忙しい朝にコーヒーとビスケットをつまんで仕事に出かける、スリムな彼女のイタリア式朝食のビスケットよりはいいかも。むしろ、ビスケットをミルクにつけて柔らかくして食べるくらいだから、柔らかいほうが食べやすいってことじゃないの?!

パンのお礼とともにイタリア人の感想を送ると、前回は上出来作品だったそうで、この反応はますます嬉しかった様子。彼女の住むお隣のボルツァーノ県はイタリアというよりもドイツ系、ご主人のお友達などには、餡は栗の味と似通っていることで、とても親しみやすいのだそう。成るほど!

そういえば、日本からの土産としてこちらの家族に時々栗菓子を買ってくる時も、あまり違和感なく食後のお菓子と化しているものね。

日本代表の一品として、次のブッフェに提供させてもらえるかどうかは、会議での検討してもらうとして、お寿司の次は『餡子』『azuki』というブームになったら愉快、と密かに期待しているのだけれど。



2012年10月16日

いよいよオンエアーです「おぉ信州人!」

今年の夏にイタリアに住む信州人を訪ねてやってきた長野テレビ朝日『お~信州人』、いよいよ本日16日(火)18時55分よりオンエア―されます。
視聴者の方たちのお楽しみは様々でしょうが、個人的には、この機会に是非知って頂きたいのが、アルトアディジェにおける信州リンゴの試験栽培
苗を輸入するにあたり様々な制限を乗り越え、幾年かの歳月を経て、りんごの実が成るまでの情熱と努力、また将来についての戦略が綿密に研究されているに違いないこと、栽培を通じて築いてきた長野県とアルトアディジェとの絆など、ちょっと興味深いでしょう?
9月にトレンティーノのりんごの里ノン渓谷の友人から“今年のりんごの収穫は例年より少し早めです”というメール-が届いたとき、実は思わず、真夏に70ミリだったアルトアディジェの信州リンゴのことを思ってしまいました。予定通り90ミリほどの大きさに、そしてアルトアディジェの人々を魅了した“輝く黄色い”りんごにちゃんと育ったのかしら、と。
在トレンティーノ・アルトアディジェ州日本人としては(オリンピック参加のスキー選手応援と同じで、こういうときだけは県単位でなく州単位になる)この試験栽培、そして信州りんごの将来がとても楽しみなのです。
それから、トレントの(街の?)日本でのテレビ初登場(だと思います)、これはちょっと感慨深い。十数年前にトレント県(トレンティーノ)とボルツァーノ県(アルトアディジェ)の各観光局が協力、東京で開かれた世界旅行博のために日本語の観光パンフレットを再編成、トレンティーノの宣伝をするために私もプロモーターとして東京へ同行したことがあります。
フェアーは大盛況でしたが、その後予算の関係で、こちらの観光局の市場ターゲットから『日本』はずされてしまった。(最も、当時は日本でも知名度が低かったことも確か)
トレンティーノはこの十年間行政が比較的上手く機能し、恵まれた自然環境を尊重する都市計画が着々と進行、何と昨年はイタリアで住みやすい県の一位に帰り咲きました。
一方近年の、3県にまたがるドロミティ山塊のユネスコ世界遺産登録は、観光地のリソースとしては十二分の価値に。
そこで、県庁所在地のトレントは、ドロミティ山塊とヴェローナ訪問の際に途中下車しても、一服ゆったりした気持ちで過ごせる美しい街、という位置で納得、全くの手前味噌ですが。

2012年10月11日

再読、空想工房 ー 安野光雅




20代の半ばに友達と開いたフリーマーケットで本も売ったから、もうかなり手元から離れているが、(後の後悔先に立たず。トホホ。その後同じ本を探しに古本屋を回ったっけ。)それでも売らなかったものもあるのだ、幸い。

毎年帰省の際に必ず何回かは書店に立ち寄り、長居して気になる本を探すのが習慣。それに実家の本棚から数冊スーツケースに入れて持ち帰ることにしている。だからといって新しく買った本を読み終えているかというと、そうでもなく、時間のあるときにゆっくり読もうまたは読み直そうという類のものである。その中の一冊。『空想工房』を恐らく○十年ぶりに読む。

本来活字中毒だから、読むか書くかしていないと落ち着かないのだが、近頃はもっぱらパソコンで読むことが多く、しかもあらゆる情報が入るからやり出したら止まらない。
しかし、キーボードかマウスが原因だと思うが、関節炎になり、ほっておいたら肩が動かなくなり、腕の筋力が落ち、マウスを使う右手の握力がすっかり衰え、つまり都合が悪いのだ、体調が思わしくないのは。近年のパソコン漬けを大いに反省している。

『ググル』(というらしい)手を休めて、ページをめくることにした。随分日に焼けてる事で、時間の経過を意識せざるを得ないなぁ。

エッシャーのことを知ったのは、安野光雅のエッセイだったのか、不思議な絵を見て、エッシャーのパズルに親近感を覚えたのか、さっぱり覚えていないが、なんと夫が若かりし頃に夢中になったらしく、`我が家の壁にその一枚が飾ってあって、夫君との妙な趣味の一致のもとを見つける。

久しぶりに読み返し、(納)得したこと。
ABCの本』の覚え書き。言葉に対する日本人とアメリカ人、イギリス人の意見の違いというのがとても愉快なのだが、正に今日本の外に住んでいるおかげで、一つの言葉に対する考え方の違いに面食うなんて言うのは頻繁なので、言葉を選ぶ時の苦労の様子が実に良くわかる。

昔々本で読んだことを生で体験しているなんて、実に幸いだ。
安野光雅という、クリエーターの豊かな、あるいは危険な想像力を共有している気分がずっと続く。自分も実はどこかいつも妙なところに飛んでいく空想を持て余していて、時々まずいと思っていたが、もっとずっとずっと遠く飛ぶ人もいたのだと、少し安堵。



2012年9月17日

カボチャとストルティーナ・ヴェロネーゼのリゾット


Vialone Nano Veronese I.G.P. の耕作地 Isola della scala お米祭りが行なわれています。

こういう噂を聞くと即車を走らせてしまう、我が家の日曜シェフ。
レシピを教えてもらった翌朝、早速市場でカボチャを買って、ストルティーナ・ヴェロネーゼと一緒に炊いたリゾットがランチメニューとなりました。

カボチャは小型にカット、別鍋にリゾット用のスープブイヨンを少々追加、蓋をして数分蒸かした後、マッシュしてお米と一緒に炊きます。
リゾットが出来上がる直前に、同様に小さく切ったトルティーナ・ヴェロネーゼを入れ良くかき混ぜて、パセリを散らしパルメサンをかけていただく、というもの。





カボチャの甘みとサラミの塩味とがうまく調和、色合いもきれいで評価はまずまず、、、。
私は『7』、でも本人に聞いたら『8』(10点満点)だそう。(それは失礼!)

ストルティーナ・ヴェロネーゼというのは、ヴェネト州の Bassa veronese 地方に代々引き継がれてきた豚肉サラミソーセージ。サラミとサルシッチャの間の子というべきか、半生サラミとべきかな。やや曲がっている様子から、ストルティーナという名前がついているそうです。







<走り書きイタリア語>

Storto (storcere の過去分詞)

1,ねじれた、よじれた、ゆがんだ、曲がった:tronco storto ねじれた木の幹、gambe storte がに股の足

2,ひねくれた、間違った、不正な:idee storte まちがった考え

3,反対の、あべこべの ;Oggi mi vanno tutte storte 今日は何をやってもうまくいかない
//副詞 斜めに、曲がって camminare storto 斜めに歩く guardare storto 敵意を持ってにらむ
//副詞 stortamente 斜めに、ゆがんで、曲がって

2012年9月12日

時々高いところに上りたくなるわけ

を、ディーノ・ブッザーティが言ったような。




晴れの日曜日、カーブは苦手ですが少々我慢して、できるだけ上のほうまで車で登り、モンテ・バルドの頂まで、久しぶりに歩きました。

そのうち軽装の観光客が次々到着。実はマルチェージネからロープウェイが接続しているからでした。そういう手もあったのかと思いだしながら。しかし近頃、週末のガルダ湖ドライブは交通渋滞が極まりなく、出かけるのも躊躇されるので、今回は反対側から。

人が一列に並んでも遠くを眺めたくなるのは、海岸で水平線を見るためだけではない。
山に登ったときも同様で、その理由は遠くに見える山群や眼下を眺めるためらしい、その気持ち、わかる気がする。

もっとわかったのは、



ここから、パラグライダーが飛び立っているから。
湖畔に専用の到着地があります。しかし、頂から麓まで下るのに最も(エキサイティングではあるが)優雅な方法(?)かも。

2012年9月3日

パフォーマンス 二人三脚?


城壁に囲まれた中世の街、Castellaro Lagusello を訪ねました。

現在のヴィラ・アリーギは個人所有。ヴェローナとマントバの国境に位置することからももともと戦略的な城塞だったそう、遡れば深い歴史が。自然の『池』がハート型であることは知る人ぞ知るところ。

週末の悪天候でストリートアーティストフェスは一週間延期になったらしいものの、街かどには何人かのパフォーマーが芸を披露していました。

さて、黒ずくめの二人が何を始めるのかと思ったら、次第に2人が3人になっていく。















ちょっとびっくり!



2012年8月24日

SERAPHINE-セラフィーヌの庭

『セラフィーヌの庭』2008年フランス・ベルギー共作映画
 
 



 
 
DOC(Denominazione di Origine Cinematografica) 上映作でした。
 
この手の作品は、時代背景の再現がとても興味深いのです。当時の衣食住が現在と近からず遠からず、と思うのは、地続きで生活しているメリットかも。
 
 丸ごと兎を調理したり、固めのパンやチーズをナイフで切る、精肉などの食習慣などは今とさほど変わらないに違いない。画材と生活雑貨を売ってる店(箒も売ってる!)はまだお見かけするし。まっ白いシーツの洗濯、アイロンがけを他人に頼むなどの生活習慣、シーツは伝統的に白く、(当然かな?)シミ抜きも一仕事になる(現代もシミは一大事)とかエトセトラ。

あげればキリがないけれど、そんな小さなことがうかがえて面白いわけです。
伊と仏の違いは多少あるにしても。

100年くらい経過したくらいでは、そうそう変わらないことも多いのだと思う一方、意識改革はとんでもなく進んできたのだと感心。特に、正と狂の境界線は果たしてどこに、と考えることが大いにありますものね。
 
 

2012年8月20日

いやはや暑い日が


アフリカからの熱風だそうで、この暑さも今週水曜日末まで続くとか。
日中は雨戸を閉めて家に籠る、というのが自宅待機組。幸いに仕事も始まれば、冷房が効いた職場にいたほうがずっと快適かもしれない。




ところで、スプマンテで有名なフランチャコルタでは、ブドウ収穫が例年よりひと月ほど早まるらしいとのこと。そういえば、近所のブドウ畑にも重たそうな房がたっぷり。

残暑を楽しみたい気持ちの一方で、涼しさが待ち遠しい。(なんという身勝手さ!)



2012年8月9日

セイヨウタマゴダケ

夫君もやっと夏休みに入ったので、一緒に朝市を覗いたら珍しいキノコを見つけました。



『Ovolo』 オヴォロ ( Amanita caesarea)、どうやらセイヨウタマゴダケのことらしい。
“タマゴ”ダケというのは妙に納得。


滅多にお目にかからないキノコだそうで、夫君も興味津々。パスタにからめると美味しいですよ、とのお言葉に、その帰り道に手打ちパスタも買って家路を急ぐ。




傘の部分を洗い、薄くスライス。ニンニクとオリーブオイル、刻みパセリでさっと炒め、



粉末ピスタキオ、すったレモンの皮も絡めて、新作タリアテッレ・グレッグ風となりました。

2012年8月6日

夏祭り Egna

トレントから北へ車で約30分と程近い、ボルツァーノ県(アルト・アディジェ)のEgna (エーニャ)は人口5000人弱、ポルティコ(柱廊)のある優雅な印象の町。

しかし、夏祭りの盛上がり方が"Wärme"なのです。
イタリア国内、そして確かに二ヶ国語圏なのですが、『南チロル』であることを誇っている。お祭りメニューも看板もドイツ語のみ。


定番<カネーデルリ、スペッツァティーノ、クラウティ>



定番<ストラウベン>
いずれもサイズがチロル風

更に、(どうやら)スドゥチロール出身のパーティバンドグループ『Dreirad』が初日の夜を熱くしてました。


”僕たちスドゥチロール人だぞぉ!” ”Woooooooo!" てな具合に。

2012年8月1日

接ぎ木する

日本のリンゴ品種をヨーロッパで試験栽培しているそうで、今秋実がなる予定のりんごの木の取材に同行して来ました。そこで、リンゴは接ぎ木して育てることを初めて知りました、遅ればせながら。

環境に慣れその土地の味になるには何年もかかるのだ、そして様々な試みの失敗や成功の繰り返しである、また作り上げる人々の努力と研究の成果である、というごく当たり前のことなのに、とても感動!上手く育ってほしい。

久しぶりに『走り書きイタリア語』。

<他動詞> innestare

1)【園】接ぎ木(接ぎ穂)する
innestare le viti  ブドウの木を接ぎ木する
2) 【医】移植する;接種する
innestare il vaiolo a qlcu. 人に種痘する
3)【機】差し込む、かみ合わせる、つなぐ
innestare la spina nella presa di corrente コンセントにプラグを差し込む
innestare la frizione 【車】クラッチを入れる
4)【比喩的】移植する、取り入れる
Roma innestò culti forestieri.  ローマは外来の信仰を移入した。
//-arsi  (代)移植する、結び付く《su》
Il viale s' innesta sulla strada principale. その道は幹線につながっている。

女性名詞 innestatura
1)接ぎ木 2)つなぎ目

男性名詞 innesto 
1)【農】接ぎ木、接ぎ枝 
2)【医】移植、接種 ; innesto della cornea /   角膜の移植 ; innesto di un vaccinazione ワクチンの接種 
3)【機】クラッチ、接ぎ手 / innesto della frizione  【車】クラッチ /  innesto di una marcia ギアを入れること 
4)【電】プラグ; innesto a spina コンセント

2012年7月25日

暑中お見舞い申し上げます

皆さま、(少々長めの)帰省中は大変お世話になり、また忙しい中、相変わらずお付き合い頂きありがとうございました。報告遅れましたが、無事帰宅いたしました。

早々にパソコンが壊れ、時差ぼけしている暇もなく、休暇直前のサービス会社に粘りなんとか元通りに。ついでに、相手の都合でバァージョンアップしてくれたので、少し得した気分です。


快晴のある日、アドリア海へ行ってきました。
ところが、それからトレントは朝晩すっかり涼しい日が続いています。

まだまだ夏を満喫したい、いたしましょう、ね!

2012年7月2日

帰国茶話4

6月後半は一段落したので上京することに。

台風一過のために少々の電車の遅れもあったものの、新宿到着後はそのままオペラシティホールへ。Aiさん&Alexのヴィジアルコンサートin Japan にも間に合い、ひととき音楽を堪能。コンサート後、楽屋前のファンの列にまぎれて再会いたしました!

帰国のたびに、都内の地下鉄網が変わる(印象な)ので移動はいつもちょっと緊張します。かなり複雑なのかと思ったら、実は乗り換えもスムーズ、上手くオーガナイズされていて便利!と感動。(”おのぼり”だな、、、)それにしても、ますます機械化が進んでますネ。



久々の銀座、何よりGINZA KOMATSU のDOVER STREET MARKET Ginza COMME des GARCONSは楽しい発見。コムデギャルソン懐かしい~(と思いながら)、店内散策、とても”辛口で面白い”。オープンしたばかりなのだそうです。時間に余裕があれば、隅なく見ていたでしょう。

その後、気になっていたミュージアムを訪問してから”超忙しい”友人に会い、大急ぎでお互いの近況報告。おかげで日頃の自分の『スロー』ぶりを大いに反省、気合が入った一日でした。


2012年6月19日

帰国茶話3

近頃「女子会」と云うのだそう。(上手いネーミングだなあと感心!)それで先日、洋風居酒屋に連れて行ってもらいました。



こういう和と伊(洋)くらいが丁度いいのでは。
7月で開店一周年だそうです、マスターもマダムも初々しく好ましい。


ソラマメのグリルは、ダイナミック、シンプル、美味しいの3点で気に入った一品。
ヴェローナ産の赤ワイン(カベルネ)にも合いました。

2012年5月31日

帰国茶話(2)

早朝ウオーキングのコースを変更したら、『スケーター』に出会うということも。




実は、実家滞在ですっかりはしゃいでしまうせいか、体調をくずし風邪をひいてしまった情けない5月末です。


2012年5月25日

帰国茶話(1)






帰国早々で慌しさにかまけていたら、「どうせ持ってないでしょ~」とHitomiさんが用意しておいてくれた専用グラス。おかげで鑑賞できた『金環日食』、やはり感動しましたね~。お友達に謝謝!




紙を持って月の影を鑑賞するおじ様も。(わかるかな、、、?)いろんな楽しみ方があります。

その日は時々立ち止まって空を眺めたり、の早朝ウオーキング。帰国中の習慣にしようと(歩き)始めたばかりで、なんだか幸先良さそう。






2012年5月3日

クラス+シック

乗るのはどうでしょうか、でも鑑賞するのはこちらのほうが。




中でもいつもうっとりする”アルファロメオ”


友達のところの愛犬に似ていると思ってしまう


ボルツァーノ、フリータイムフェアにて。

2012年4月12日

ようやくお天気

3月末は5月頃の陽気だとうかれてていたら、4月に入りまた寒気が戻りました。冬季に待ちに待っていた積雪、シーズンも終りになり、今頃やっと、、、、とは今朝のTrentino のweb版で。未だオープンしているスキー場はあるそうです、あしからず)



悪天候が続いていましたが、漸くお天気になりそう。山頂の積雪と対照的に、麓はそろそろ新芽の青さが眩しくなりそう、と期待しているこの頃なんですが。

2012年4月4日

誕生日会

いまさら書くのも妙ですが。

桜 in Villazzano

" 誕生日" 一月ほどまえに、珍しく穏やかな気分で迎えたのでした。

翌週が義母の、そのまた翌週に夫君のと続くので、合同誕生会の話が決まって、ある日曜の昼食をすることに。食後に賑やかな叔母夫妻が加わり、合計何歳の誕生を祝ったことやら、数の大きさにどっきりである。

変ったものは苦手な義父母にも、なんとか巻き寿司だけは『意外と美味しい』と言ってもらえるようになったのは、最近の嬉しい傾向。これからはトレンティーノスタイルお祝いの食卓にも、『日本の味』が割り込めるかなと少し期待している。

今年の義姉から私への、"ほんの気持ち"誕生日プレゼント『テラバンド』には思わずにんまり。昨年からジム通いしている私をよ~く知ってる。彼女とはそれ程頻繁に会うわけでもないのに、いつもその時の傾向と好みを"的確"に把握してくれてる、頼もしい親戚である。

そして、夫君と私合同の"食べて歌ってワイワイ、歴史的友人達との誕生日会”は、漸く皆の都合がまとまって、先月月末と遅くなりましたが、滞りなく恒例行事を無事楽しく終えました!

今年は過日亡くなったルチオ・ダッラメドレーをアンドレアのギターで合唱、特別なファンでなくても、『彼は良い曲をたくさん作った』という意見は一致しているらしい。

『誕生日会(兼コンサート)』、続けられるまでは続けよう、と皆が暗黙に思っているようだ。 元気があるときも無いときも、顔を見せて一緒に食事する、ちょっとしがらみから抜け出す良い機会だと、恒例行事も悪くないと思い始めているこの頃である。


2012年3月9日

国際女性デー

3月8日には届くヴィットからのおめでとうメッセージ。
暫く会ってないけど、今年も忘れられずに来ました。日本の"年賀状の交換”に近いかな、と思ってしまう。大人同士はこの位で十分、十分、お互いますます元気でやりましょう。




ところが、夫君がケーキを買ってきました。花より団子ですね。
レモン風味のハート型シフォンケーキ、何とも愛らしい。 というわけで、出し惜しみしていた(いろんな意味で)シャルドネを開けて、昨日は一応我が家でも乾杯したというわけです。

2012年3月5日

"頑張れ日本" チャリティーイベント in Bologna

過日、在エミリア・ロマーニャ日本人の方からメール連絡がきました。

3月11日(日) ボローニャで "震災から一年、頑張れ日本チャリティーイベント" があります。

時間: 15時から20時
場所: Salone della Biblioteca-Convento San Francesco, P.zza Malpighi 9 Bologna

http://lacittadisatomi.blogspot.com/2012/02/blog-post.html




ボローニャ在住日本人と日本を愛するイタリア人たちが、上手く相互協力し合うチャリティの様です。

宣伝も私たちひとりが出来る小さな協力かも、と何人かにそのメールを転送したところ、イベントに協力したかったので直接連絡しました、と事後報告してくれた友人がいました。これだけやった、と大声で騒がないところが、彼女の良さ!と暫く会わない彼女を改めて思い出しましたばかりです。

まもなくの事、お近くにお住まいの方、或いはお出掛けの方、是非とも足を運んでみてはどうでしょうか。


2012年2月27日

タリアテッレ・アル・ラディッキオ

日曜シェフお得意『ラディッキオ』メニューのひとつ。




オリーブオイルで軽く炒めたラディキオを、ゴルゴンゾーラとくるみのホワイトソースで和え、茹で上がったタリアテッレに絡めるだけという、実に簡単なのに、美味しく出来てしまう一皿。

もう十ン年も前の話、一年中どんなものでも揃っていた日本暮らしは快適だったけれど、旬のものを食べる意識に欠けていたかもしれない。ここも次第にあの頃に似通ってきて、トロピカルフルーツも、例えば冬野菜も季節外れに市場に出回るようになった。ほぼ一年中同じような食材が手に入るから、ラディッキオの一皿を『冬季限定メニュー』と言い切っていいものかどうか。

手に入りやすくなった、でも美味しいものは見つけにくくなったと思うこの頃。見つける意欲に欠けるのかな。


2012年2月19日

謝肉祭(カーニバル)のニョッキ

先週の木曜日がgiovedì grasso (謝肉祭最後の木曜日)』。
お祭り事が大好きなので、慣習に従って"もちろん楽しむ"ことにしています。




通っているジムでも、ウォーミングアップの時間が幾分長引いた頃、インストラクター曰く「ま、いいか!今日はカーニバルだから踊ってしまおう!!」だって。それで皆、公により"大袈裟"にウォーミングアップのステップを踏んだ(に違いない)。おかげで一汗かいて、ますます元気に!たまにはいいんじゃないかしら。

さて、カーニバルといえば『ジャガイモのニョッキ』でしょう。レシピは簡単、でも満足に出来上がった試しがないのと、美味しいものにあまり当たらないと言う理由で、まだまだ研究中の一皿。 

<作り方>

1)ジャガイモを皮ごと茹でる。
2)熱いうちに皮をむき、裏ごしする。(ポテトマッシャーを使うと簡単
3)2)に小麦粉、とき卵を少しずつ混ぜて、手でこねる。
4)均等に分け、さらに2センチくらいの棒状に伸ばし、小さくカット。
5)沸騰した湯で茹で、浮き上がってきたところですくい上げ、予め用意したソースを絡めて食卓へ。


随分前に買ったレシピ本は、今でも大いに役立っていますが、料理は1プラス1が2にならないところがくせもの。私自身の腕について言うと、暇にまかせて何回も試す必要があるかなという段階。本の著者曰く、大きさや形を整えなくても美味しさに変わりない、とのことです、基本的には賛成だけど。







ラグーソースで頂くのが山岳地方トレンティーノ風だそう。つまり『よりお腹に溜る』(たっぷり食べて寒さを耐える?)ってことらしい。従って、我が家の日曜シェフ(注:『トレンティーノDOC』)に仕上がりを任せたのですが、ニョッキもしかり、彼の腕に叶わないということを、あっさり認めざるを得なかった、、、


今年は自宅で『カーニバルのニョッキ』を頂きました。 


<走り書きイタリア語>

古い辞書には載っていませんが、便利な調理器具のひとつ。

schiacciapatate : ポテトマッシャー

schiacciare (他動詞)

1、圧迫する,押しつぶす,押し砕く,押す;踏みつぶす: ~una noce クルミを割る  |  ~le patate 茹でたジャガイモをつぶす | ~ un piede a qlcu. (人の) 足を踏む | ~ un pulsante  押しボタンを押す |  ~ moccoli 冒瀆の言葉を吐く |  Fu schiacciato da un tram. 彼は電車にひかれた。
2、《スポーツ》スマッシュ(スパイク)する。
3、形なしになる,外観を悪くする : Quel vestito a righe ti schiaccia. その縞のドレスが君の美観をだいなしにしている。
4、(反乱などを)壊滅させる;(精神的に)圧倒する;(トスカーナ)落第させる: ~ con argomenti 証拠をあげて論破する | ~ qlcu. a un esame (人を)試験で落第させる。
* schiacciare un sonnellino うたた寝する
// -arsi (代 ) つぶれる、砕ける

2012年2月14日

ハッピー・バレンタイン・デー

Lindtの回し者ではないですよ。でもここのは美味しい。
立ち寄ったチョコレート屋で、ついつい買い物かごに入れてしまったバレンタイン・デーのハート型。



女性客に溢れていたなかに、突如背の高い大学生くらいの美男子、ハート型チョコレートを抱えて興奮した様子で、"コレ何グラムくらい?" とレジにやってくる。
"(選んだチョコ)そこのボールに入れて(持ってきて)ね~"(笑)とレジの女の子。

 すると彼はもう一度戻って、今度は両手で抱えて、"ワオ!ここってイロンナものがいっぱいですね~!!" とか言いながらソワソワ、それでも列に並んぶことにした模様です。

一日くらい甘~くなっても良いかなと思った次第で。


2012年2月12日

Verona in Love

悪天候を尻目に、相変わらず車を飛ばしました。雪の日に出かけるのも悪くない、とかいいながら。





ロミオとジュリエットの町で知られるヴェローナちょうどサン・ヴァレンタイン・デー・イベント『Verona in Love』の最中で、チョコレートやワインを売るバンケットやロミオとジュリエット縁ポイント入場割引など『愛』がテーマの催し物が盛り沢山、しかもこれが何ともキュートで甘~い。

ちょっとほろ酔い気分になったのは『ロゼ』のせいだけでない、、、


2012年2月9日

初3D体験、 『Hugo』


食わず嫌いなので、サイエンス・ファンタジー映画の類はほとんど敬遠するけれど、今回はマーティン・スコルセーゼ(Martin Scorsese)監督ということもあって、(イタリア系アメリカ人だから、どこかにオリジナルの香りがしないかどうかを要チェック、という傾向があるため)、1920年代のモンパルナス鉄道駅が舞台、ということに大いに食指を動かされて(?)観に行きました『Hugo』 邦題(ヒューゴの不思議な発明)。3D映画初体験!!

(TDLには行ったことないけど)大人も楽しめるTDLという感じでしょうか。飛び出す犬とか紙とか、アミューズメントパークってこういう事かな、と勝手に想像。隣の中学生くらいの女の子はかなりはしゃいでましたね。

もっと楽しめるのは、最新技術が存在しない頃の、映画制作現場を垣間見られること。映画が登場した時代の人々の驚きは、3D映画の精巧さや臨場感への感嘆に近いのでは?過去と現代の『新鮮な驚き』類似体験ができる。前評判によると、スコルセーゼ監督が相当力を入れてたそうではありませんか、面白がってる様子が伝わってくる感じ。

それにしても、あの『貸し出し眼鏡』何とかならない?指紋ベタベタで不潔だな~とふと思い出したのが、昔々TV放送されていた『オズの魔法使い』。3D放送してたような、、、(うろ覚えですが)。その時の紙製眼鏡に近い物を、チケットと同時販売してもらえないかしらね。

もうひとつ気がついたのは、あまりに厳密すぎて、人も犬もセットも全て『作り物』に見えたこと。ファンタジー映画はこういうもの?まだ見慣れない観客のひとりは、時々目が回ったりして、類似体験も善し悪しだという感想も持ったのでした。

2012年2月3日

エミルタージュ幻想

イタリア半島ここのところ悪天候が続いています。
ミラノ在のシーニからも『ここも雪だよ~!』とメールが。いつもは逆で、あちらが少ないはずなのにね。トレント市、積雪があるほど降ったのは今期初めてですが、(春夏秋冬の順番なら、今期でいいんでしょうね?)幸い混乱を来すほどでないので呑気なもの。しかし渓谷方面の、降雪による交通麻痺や混乱のニュースが次々に入ります。皆さま、お気をつけくださいませ。

さて、先日偶然TVでエミルタージュ美術館を案内していました。普通なら、旅行は暖かい時期にと勧めるけれど、ロシアだけは、冬が魅惑的だろうなと想像するわけです。
番組の中で紹介していた、歴史映画『エミルタージュ幻想(邦題)』(アレクサンダー・ソクーロフ監督)。



エミルタージュ33室で撮影、オーケストラライブとか。何よりカノーヴァ『3美神』が登場するらしい。このシーンだけでもワクワク、、、。観なくては(行かなくては)!!


<走り書きイタリア語>

suggestivo ( 形容詞) 

1、示唆に富む、暗示的な:ほのめかす、誘導する :
domanda suggestiva 誘導尋問

2、創造的な、心に迫る、見とれる(聴きほれる)ような : 
musica suggestiva うっとりするような音楽
paesaggio ~ 見とれるような風景
// suggestivamente  (副詞) 示唆的に、暗示に富んで

2012年1月28日

1月27日

昨日、久しぶりに友人とチェントロを散策。

すると、C. Battisiti 広場の一角に夥しい数の古い写真が張られた黒い壁に気がつきました。要約された短い説明文ですぐに、1月27日』メモリアルウォールだとわかったのですが。それは、遠い遠い昔読んだ『アンネの日記』の表紙の、彼女の写真とよく似通った、鼻が細くて、目がくぼんだ彫りの深い顔をした人たちの記録でした。

<1945年1月27日>
アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所がソ連軍により解放された日です。

さて、昨年日本でも公開されたそうです、邦題『黄色い星の子供たち』。


朝刊版によると、ドイツの若者の2割は"アウシュビッツ"がどこにあるのかを知らないのだそうです。私も日本在住だったなら、それほど敏感ではなかったかもしれませんが、地続きに住むことで歴史上の特別な日を、少し身近に察することができます。
また関連して、いずれ読みたい本を一冊(新版も先頃出版されたそうなので、2冊かな)挙げておきます。



夜と霧』:ビクトール・E・フランクル(精神科医、心理学者)著、霜山徳爾訳

20世紀半ば、ヨーロッパが(世界中が)狂気に陥った時があった。伝えきれないだろう過去の事実、誰かが口を開いて、後生に残す、また学ぶことは大事ではないでしょうか。

2012年1月24日

Goy's Ghosts-L'ultimo inquisitore

スペインの宮廷画家ゴヤの生きた背景を描く。(2006年スペイン・アメリカ映画)
主演:ハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン、ステラン・スカルスガルド他

邦題は『宮廷画家ゴヤは見た』、伊題は『L'ultimo inquisitore』


人はもともと残酷残忍な部分を持ち合わせているのでは、と思ってしまう。だから正義と平和を祈る必要があるのだろうか。

<走り書きイタリア語>

"inquisitore"

形容詞
1,取り調べの、調査する、尋問する : giudice ~受託刑事
2,詮索するような、不審の : rivolgere un ' occhiata inquisitrice 不審の目を向ける

名詞(男) //
1,(歴史) 異端裁判 : il Grande Inquisitore (スペインの)異端裁判長
2,(法律) 取調官、調査官

2012年1月20日

ThinkPadのキーボード

今更なんですが。

肩から腕に支障をきたして早くも2年近くになる。最近、偶然腕力の衰えも発見、リハビリ中である。(ちょっと大袈裟かな、、、?)
ともかく、我慢できない不調に気がついた時は既に遅いもので、15分以上コンピューターの前に座っていられない状態になった。 

原因はPC以外考えられないから、マウスかコンピューターの高さかとイロイロ試して、それでもと以前使っていたパソコン『ThinkPad』を引っ張り出して気がついたこと。
彼のキーボードの打ちやすさ“

そういえば、キーボードとの付き合いはIBMのタイプライターからだから結構古いのである。初めてのパソコン購入の際はこの経験からくる信用性と、『デザイン』の良さに一目惚れ。

ははん、長い間キーボードを打っていても疲れないというのは、非常に重要である。詳しい知人からの助言によると、使用性で仕事の能率は全然違うのだそうだ。(何事もそうだよね。) 

今のPC、キーボードの『感度は良いけど重たい』という事に気がついてしまったのである。(!自分の見落としってことね。)それからは更に気になり重みをますます意識、"古機!を訪ねて”彼への郷愁が募ってしまった。

機能性の高いものはデザインも良くなるはず、と勝手に思い込んでいたのが、肩すかしを食らった感じ。



同じく時をして、夫の社用パソコン最近、最新型 『ThinkPad』にモデルチェンジしたそうである。
近頃仕事を家に持ち帰るので、横目で見ながら、ノートとしての格好良さを見直してしまった。持ち歩くなら薄いというのも良いけど、家に置くなら、蓋を閉じてもシックなものもいいんじゃないかなと。(それにコレ、バッテリーがすごい持つらしい)だから次はまた、『黒』に戻ろうかしらと思ったりしている。

世の中『タブレット』『iPad』と騒いでいるけど、書くのがほぼ趣味になっている私にはキーボードが大切なのだ、今のところ。


2012年1月16日

Midnight in Paris




こちら、年明けの乾杯を済ませるとともに、正月というもったりした気分は全然なく、夜は映画でも行こうか、と話がまとまるのが恒例です。

三が日に観に行ったのがウッディ・アレン監督の「Midnight in Paris」。

パリの街が満喫できるのと、現実離れしていているにも係わらず、過去の現実に近いに違いないと思わせるところが楽しい。900年代初頭の歴史上の有名人物の、言うことやることが、主人公と同じように錯覚して、パリの背景を二度も楽しめる映画でした。

主人公は監督自身でしょう、話し方や歩き方がそっくりではない?
そして彼女はミア・ファローにそっくりでしょ~と思いました。(まだ観てない人、ご免なさい。)




2012年1月11日

Storie di Confine 1月13日 RETE4

RETE4で、昨年3月11日東日本大震災の被災地、宮城県南三陸町復興状況取材リポート番組が放送される、という内容のメールが知人から回ってきました。

イタリアのCentro di Cultura Giapponese di Milano は同町保育園再建を目的に募った義援金総額 およそ70000ユーロを寄付。またAISTUGIA Associazione Italiana per Gli Studi Giapponesi)は歴史も古く多くのイタリア人会員が登録している文化交流団体だそうですが、義援金の寄付にも多大な協力をしていて、会員のひとりMediasetのジャーナリスト、ミンモ・ロンベッツィが今回の取材を担当、南三陸町町長との面会を果たしたというルポルタージュだそうです。

RETE4 の『Storie di Confine』の特集、1月13日(金)23時45分から、再放送は15日(日)8時55分からです。