2013年7月11日

Venezia




何処も妙な天候が続いた6月ですが、やっと晴れた休日、ヴェネチアに渡りました。
それにしても、何度訪れても毎度「感動する街」です。
 
 


強い光が窓ガラスに反射しても、くっきりヴェネチアの風景、なのです。
単なる偶然なのかしら、ね。




街がたたずんでいる年月の長さを考えると卒倒しそうですが。
私が初めて訪れてからのことを考えても、時は計れないほど短い?かも。


2013年7月3日

オリバー・ツイスト

漸く腰を上げて、預かっている書籍とDVDのリスト作成を再開している。

DVDはほとんどが世界大戦の前後に制作された洋画の名作といわれるもの、だからかつて既に観たものもあれば、話題に上っていたから知っているもの(こちらが多い)ばかり。しかも白黒なのだ。リスト作成している間に、やはりいつものようにじわじわと興味が募り、せっかくだから観てみようという気になる。
その手始めとして、ディッケンズ原作、デヴィット・リーン監督の『オリバー・ツイスト』。 
ストーリーは孤児院で生まれ育ったオリバーがやがて葬儀屋の丁稚にだされ、その後母親を屈辱されて大喧嘩の末、脱走しロンドンへ。不良少年と知り合いになりフェイギンのところへ連れて行かれる。フェイギンは幼い子供たちを利用して悪事を働いている悪党の親分だった。ある日金持ちの老人の金を盗んだ罪を着せられたが、幸い目撃者がいて罪を免れ、オリバーに同情した老人の家に連れて行く。ここからオリバーの運命の糸が解かれていく、というもの。
当時の幼児虐待と下層階級の貧困が見事に描写されていてショックを受けた。『人権』なんてごく最近認められた話しであること、貧困は現代のそれの比ではないことなどに。わずかな期間に人の意識は大きく変わることに、改めて驚いてしまうのだ。
偶然だったが、翌日にTVでロマン・ポランスキー制作のカラー版を放映していた。残念ながら終わりの一部だけしか見られなかったが。主人公オリバー役の男の子はデヴィット・リーン監督作の方がより気の毒そう、でも血筋は良さそうに見える。他の俳優たちもイギリス人らしく見え(注:私には)1947年作品はとても信憑性があったと思う。