2013年2月18日

”うわさ”のマカロン

お菓子(今やスィーツと云わなければ遅れていると言われそう)は私の得意分野ではないのですが、ここのマカロンは美味しかった、、、。

Bassano del Grappa にて


ウインドーディスプレイの愛らしさについつい入ってしまったパスティチェリア。
そして、”噂のマカロン”。時々いろんなところで買ってみますが、今回初めて『美味しいお菓子!!』と納得。美味しく可愛らしくできるのはかなり技術がいるそうで、、、

さて、

<走り書きイタリア語> 

pasticceria  名詞(女)

1、菓子製造技術

2、ケーキ pasticceria da té  お茶用のケーキ

3、菓子店、ケーキ屋

pasticciare 他動詞 〔io pasticcio〕

こね回す、かき回す:めちゃくちゃにする、よごす
Cosa stai pasticciando?  お前は何をいじり回しているの
Guarda come mi hai pasticciato il lavoro a maglia. ひどいじゃない。私の編み物をすっかりだいなしにしてしまって。
compito tutto pasticciato (できばえが)ひどくでたらめな宿題
 
pasticcière 名詞 (男)(女 ーa)

菓子店、ケーキ屋

pasticcino 名詞(男)

(特にお茶用の)小ケーキ、パイ菓子

pasticcio 名詞 (男)

1、パイ:(オーブンを用いる)パスタ料理
pasticcio di carne  ミートパイ
2、いいかげんな仕事
Quella traduzione è un vero pasticcio. あの翻訳は全くいいかげんだ。
3、ごたごた、混乱
cacciarsi (mettersi) nei pasticci  ごたごたに巻き込まれる
uscire dai pasticci  苦境を脱する、混乱を切り抜ける 
4、(音)パスティッチョ (複数の作曲家の作品の一部を抜き出して一つにまとめた曲)

pasticcione 名詞(男)(女ーa)

いいかげんな仕事をする人、へぼ職人;散らかす人
Sei un gran pasticcione! 君は全くへまな男だ

(小学館伊和中辞典第2版)
 

 

2013年2月12日

せむしの聖水盤

晴天の日曜は、(およそ恒例の)ヴェローナまでドライブ。

今回は、久しぶりにサンタナスタージア教会を訪問しました。13世紀建立、質素なレンガ造りの外観からは予想がつきにくいけれど、非常に美しい教会です。
 


入口に立つ二本の円柱に取りつけられている16世紀の聖水盤は、その姿から「せむしの聖水盤」と呼ばれているそうです。お隣に腰かけているシニョーレは偶然か、演出か??
 
 

ローマ教皇が健康上の理由による退位を表明され、その勇気ある決断にイタリア中が(世界中が)衝撃を受けています。私も報道番組に釘付けになりました。
重たい聖水盤を抱えているせむし像の写真を眺めながら、また昨日からの大雪も、とても偶然とは思えない、、、と動揺している週の始まりです。

2013年1月14日

寒中お見舞い申し上げます

皆さまお元気でお過ごしですか?

暖かいお正月を迎えほくそ笑み駆け回っていたところ、気も緩み再び風邪でダウンしてしておりまして、、、やっと元気回復したところで、恒例ガルダ湖方面へ車を飛ばし邪気払い!?観光客も少なく、閑散とした湖畔散策もまた好ましいものです。



湖畔の小さな教会にあるプレセーピオ。その前をちょっと動けなくなるほど見入ってしまいました。(ほぼ毎年訪れてはいるのですが、今年は特に)実際にはかなり大掛かりなランドスケープでその一部ではありますが素晴らしいものです。
新年にプレセーピオを鑑賞するのは私にとってに“初詣”に近いものかしら、心改まる良い機会でもあります。

さてご挨拶が遅れましたが、
皆さまにおかれましては幸多き一年でありますように。
今年も相変わらずよろしくお願いいたします。

2012年12月24日

Buon Natale

12月に入り、慌ただしく新たにセミナーの申込みをしてきました。
何だか探し物が見つかったような気もする楽しみな内容で、これからの暫く長い冬を越すのも苦にならなくりそう。春まで続きます。
 
またいくつかにんまりするような出来事もありまして、例えば、週末はAndrea Ferroni 率いるバイオリン協奏曲グループのコンサートに滑り込みセーフで間に合い、心温まるひとときを過ごしたこと。この方、地元では知る人ぞ知るバイオリン奏者だそうですが、関係者でない私はつい見逃しがち。今回もまた、まさに“音を楽し”ませて頂いたので、ますますこの楽器の(またはこの方の)一ファンになりそうです。
 
好きな事を楽しみながらやる、時々舵の微調整を行いながらもやはりいつもの自分に戻らなくては、としばしば思った一年でしたが、そうこうしているうちに、お陰様で修整できているものでした、、、
 
皆さま、良いクリスマスを!
 
 
 
Buon Natale!
 
そして良いお年をお迎え下さいませ。
 

2012年11月28日

おぉ!信州人の絵画展 in Conegliano

在コネリアーノの『おぉ!信州人』仲間、新開さんの個展が24日から一週間開催されています。


とき :11月24日から12月1日 9時~12時、15時~18時

ところ :Spaziocutura di Artestoria - via Madonna 2-31015 Conegliano (TV)


新開さんからお知らせメールが届いた翌日、テレビ局から放送日の録画DVDも到着。放送当日の日本の知人友人の反応は結構なもので、その反応の大きさにちょっと驚いてしまったくらい。近しい友人からも、私がイタリアに居ても日本に居る時のように、肩肘も張らずに自然でいるというところがとてもよかったと、ちょっとくすぐったくなるくらい興奮して言われたので、思わず期待してしまいました。

まあ自分でも常々、暮らす場所が変ったくらいで、特に日本にいる誰かと全く違う生活をしているわけではなく、むしろ、言葉や生活習慣の違いこそあれ、必要以上に苦しんだりあるいは逆に崇めたりしないほうがいいとさえ思っているところはありますが。(これはちょっと長く暮らしているからこそ感ずることかも。)

夏の一番暑い盛りに取材に来られたスタッフの皆さま、本当にお疲れさまでした!DVDはこれからゆっくり鑑賞するとして、我が街トレントの印象が良好だったことを祈るばかり。

何はともあれ、しわがれたこの声を何とかして、コネリアーノまで駆けつけ祝福してさし上げたい気持ちヤマヤマです。



2012年11月25日

エチオピア支援チャリティディナー

友人の誘いで、エチオピア支援のためのチャリティ夕食会に行ってきました。

とても無知でお恥ずかしながら、私にとってアフリカ大陸への知識は非常にあやしげなもので、トレント大学の学生たちの中に、数年前まで留学生は肌のアサ黒いアジア系が占めていたのが、近頃真黒なアフリカ系が増えていることと、利用するバス車内でも、意外と小柄でおとなしい口調でひそひそ話をしている学生もいることが、ちょっと珍しいと観察している程度なものです。

あまり頻繁に経験できないかもしれない夕食会だったので、覚書しておきます。

 
お皿に乗せているのはテフという粉から作るクレープ状のもの、『インジェラ』というのだそうですが、これに肉や野菜の惣菜を乗せて食する『ワット』がメニューでした。


この日のお惣菜は、キャベツとニンジンのカレー味煮込み、白いご飯(炊き方は日本風)、肉煮込み、ひら豆の煮込み(唐辛子入り?とカレー風味)、ホウレン草、野菜ピラフ、パン2種類(白、カレー風味)。少々欲張ったかな。インジェラをちぎって、惣菜を巻いて手で食べるんですって。



だから、配膳の一番最初には、手洗い係の方もいました。もちろんこの日はフォークもナイフもありましたが、手で食べるのが伝統、現在もこの習慣だそうです。

そして、エチオピアはコーヒーの原産地。
食後に、お香をたきながら、七輪のようなもので豆を炒るところから始まる、長い長い儀式をお披露目してくれました。甘いポップコーンが苦ーいコーヒーの同伴お菓子なんだそうです。



お土産にはコーヒー豆を頂きました。炒るのにどのくらい時間がかかるのだろうか、そのうち試して入れてみよう。

こういう時はカメラを持参すべきだと大いに反省。(画像が悪いのはご勘弁を)
珍しい良い経験でしたが、風邪気味プラス辛い料理だったせいか、ちょっとのどを痛めたのは計算外、、、だったかも。翌日声が出ないというおまけ付きです。





2012年11月20日

近況、良きにつけ悪しきにつけ

暫くコースに通っていたせいもあるが、秋になりにわかに忙しく10月は飛ぶように過ぎ11月、世間ではすっかりクリスマス準備が着々と進んでいる様子。時間を上手に使わないと、大事なことを遣り残して悔やむ、ということにもなりかねない、気をつけようと思うこのごろ。

さてブログ『アサの四方山話』を書き始める前に一度HP作成のコースに通ったことがある。ほぼ公開寸前まで構築したころ、CSSという便利な仕組みが最も主流になりつつありと最後のほうで一時間ほど受講、もう再構築する気力もなくなりHPは下書きとして保留となり、ブログに転向。

書くこと読むこと、考えることが習性で、友人知人ひとりひとりに手紙を書きまくっていた私には(余程時間もあるということも)、覚書と一斉に伝達ができる都合がいい手段でもあるし。

今年の春、FSE の資金援助による2007年から始まった県のスキルアップ養成講座参加クーポン『Buoni Formativi』が再開、数年前のリクエストが受領されましたと連絡をもらい、Web の活用について学び直せそうなWeb Marketing のコースを選択する。

催行が決まったのが9月半ば。毎回長時間の聴講は時に睡魔に襲われながらも、本来の目的だったサイトアップへの勢いがついて意義のあるものだった。

なかでもFSEによる労働基準法の講義は興味深かった。当然のことだが、弱者が強者と同等であるために法律(規律)が存在することなどは、ときどき思い返すべきだと思うのだ。

残念ながら、市民教育・文化の基礎の時間は短縮された。(その代わり労働安全保障を学ぶことになる。)きっと宗教も政治経済も異なると思われる外国人若干2名(私を含む)の参加中で、イタリア国民としての道徳教育するのは避けたに違いないと勝手な解釈しているが、実はもっとも聴講したかった時間のひとつ。

経験から、イタリア人は権利を主張するのがかなり得意な民族だと思っているが、果たしてそれに見合う義務を遂行しているかどうかという疑問も多い。また異国で暮らす外国人も、権利を知ることだけでなく、義務を果たす意識、共生するための互いの最低限のルール、文化の知識などは心得るべきではないだろうか。 

終了書の代わりでしょう?超軽量小型のノートパソコンを頂きました。
おかげ様で、ネット活用はもっともっと身近になり、方法も研究する必要がありそう。そしてあまりの情報量に引き込まれすぎないよう充分注意しなければ。既に肩を壊した経験あるし。(マウスが原因と思われる)

トレンティーノ生活応援サイト『早々草々トレンティーノ』(ベータ版 www.sorsotrentino.it)も宜しくお願いしますね。




2012年11月4日

Maki-sushi シチリア風 by Lidia

 
 
「MondoPentola」のボランティアで知り合ったLidiaが、 私も巻き寿司を作ってみましたと送ってくれた写真です。“ともかく作るのが面白かった”とのコメントつき。

海苔巻きだけじゃなく、裏巻きにも挑戦してるのがスゴイ。プレゼンテーションがイタリアン、形が多様というのも対和風で“イイネ!”です。

 

2012年10月30日

10月!初雪と

10月最終日曜日、一足もふた足も早い初雪となりました。Bruuuuuuu
冬時間に合わせたかの如くです。
 
 


先日ボランティアで「MondoPentola」の前菜のひとつに提供した太(中)巻き寿司、作ることを大いに楽しめた体験です。

ギリギリになって『事の重大さに不安が募る』ということも多々あるので、不安に押しつぶされないことを心がけ、また友人の「気合い?」の一言に勇気つけられたものの、前日に厚焼き卵を作るというところからちょっと緊張はしましたが。

味と時間を目安のために2本ほど練習すると、我ながら思わず手際良く、何本もやれば最後のほうはかなり上手くなるはずに違いないと、かなり楽天的に当日に臨んだ結果、80人分(気持ちの)余裕を持ってなんとか無事こなせたのでした。

どうやら、配膳の子たちが前菜のお皿を持っていく度に、説明を求められたらしい。改めて巻き寿司が“異なるもの”で“何これっ?”て具合に興味をそそる、気を引くものなのだ、と認識する。食べてみると、意外と味はデリケートだから舌も驚かない(私が想像するに。でも海苔はどうだったのかしら)、ちょっとした話のタネにはもってこいだったのではないかな。

好みはそれぞれだから気に入ったかどうかは別にして、見て食べて、紙も食べていいの?などと些細な興味を持ってくれたことが一番、私的には大満足である。いきなり複雑な紹介をするより、日本を印象つける「近道」ではないかなと思うのだ。

そして特筆すべき、今回のセコンド「牛肉の煮込みアラブ風」-Stufato di manzo con salse alle albicocche e alle prugne はカレー・サフラン・生姜などの香草と一緒にじっくり煮込んだ牛肉がフルーツの甘みと良く合ってかなり好ましい一品でした。また前菜の「アラブ風包み揚げ」-Sambus di carne speziataはほぼ春巻き、またはピロシキに近いことで、遠くて近い食の世界を発見。教訓、何事も食わず嫌いは禁物である。(昔昔よ~くお説教されました。)

近日中に各レシピが フェースブックに掲載されるそう、楽しみです。巻き寿司はフォトジェニックですからね。

2012年10月19日

(一般)イタリア人のための Maki-sushi

5年ほど前、在住外国人文化を知るイベントの一環「世界のお茶」シリーズで、”日本茶”を紹介することになった、そのときからのお付き合いの国際文化交流ボランティア団体(あんパン試食の)なのであるが。

今回は夕食会の準備会議に(ほぼ手違いで)参加したら、話の流れで、思わず前菜のひとつとして巻き寿司を作ることとなった。

夕食のメニューはメインがアラブ料理、プリモと前菜にイタリア南部と北部、そこに一口の巻き寿司(最近、寿司はオシャレの代表みたいになっている)という具合。

飲み物に水、ワイン、ミント・ティー(、、、)。そこで、緑茶を追加で提案したら、即認可。
近年の健康ブームが拍車をかけて、緑茶もまた、イタリア生活のなかにかなり浸透してきているのである。でも売っているペットボトルのグリーン・ティーは、出がらしの緑茶に砂糖を入れたようなもの、ティーパックは、お湯に緑または茶色に変色するだけのもの。そこで、グリーン・ティーは日本のもの “D.O.C(産地呼称)”を提供するつもり。
今までなら、日本食を異国料理と一緒に並べる提案は、その味の遠さに断っていたが、何回も打診されていたこともあり、また今回は外国文化を理解しようという気持ちはあっても、日本に特に興味を持っているわけではない、(日本も極東という程度の知識でしょう、私たちがアラブ圏の全ての国を知らないように)そういう層にまず食から親近感を持ってもらう、というのも面白いのではないかと引き受けた。 

それに、料理は私の得意分野ではないが、4年間代表を勤めていた日本文化交流会での、『家で寿司を作ろう教室』や会員同士の交流昼食会の企画コーディネート経験で、ある程度のコツもわかるようになり、度胸だけはつくもの。(全てが練習になり、苦手だったものも次第に上手く形にはなっていくものだ。)

それより、幼少時代は巻き寿司は買うものでなく家で巻くもので、炊きたての白いご飯にすし酢を混ぜる時、団扇であおぐのが常に子供たちで交代の役割だった。なぜかこれだけはかよ~く覚えていて、お客様が来るときの思い出みたいになっている。考えたら、私の一番身近だったもので、昔昔ごく近くで見ているのだから、出来ないことはないだろう、というのが母の考え。

一方、我が家のホームパーティでも、友人たちも私のスペシャルだと(勘違いして)期待し、好んでもらっているもののひとつ。
でも私が用意するお寿司は、変わったものを好まない家族に合わせて、生魚は使わないし、食卓に並ぶイタリアンの邪魔にならない味にしないと、後先の食事や、ワインが台無しになるから和風であって、日本そのものではない。食に関しては私自身が、あまり斬新なものは苦手なので、巻くネタはいつもきまりきったもの、ほぼイタリア人の口に合うように、謙虚に日本の味をアピールする。
案の定、ひとりのボランティア女性から、私自身はむしろ鮮魚が好きなほうでお寿司も大好きだけど、生の魚を使うは衛生上問題ないでしょうか?という恐る恐るの質問メールが届いた。
ここのところの寿司ブームで、中心地に“寿司を出す中華レストラン”が増え、手軽にランチタイム食べ放題に行く若者も多いらしいし、スーパーでパックが売られるようになったから、およそ寿司イコール生魚を食べるらしい、というイメージが出来ているのだろう。
私は日本人のステレオタイプじゃないらしく、生魚も苦手なうえ、特に山岳地方トレントは海水魚を食べる習慣がないから、下ろす技術はどうか?とか余計なことまで想像して躊躇してしまう口だから、気持ちは多いにわかるのだ。
そこで、私の事情と、野菜・卵焼き・スモークサーモンやツナ缶を巻いたお寿司の写真付きで、見た目もいいし、一口サイズで食べやすいわよ、と回答しておいた。
かどうかはしらないが、夕食の予約が急に増えたので、少人数のつもりがもう少し大勢のために寿司を巻くことになりそう。

2012年10月18日

あんパン in Italia

様々な理由で、昨年で日本文化交流会からは引退したが、もともと県内在住日本人のために発足したことが時に役立っていることもあると思うことも。そのひとつは、他からも見つけやすく、異国に住む日本人同士の繋がりを辿る小さなきっかけになっていること。




先日は、隣県ボルツァーノ在住の女性から、ふわふわの柔らかい日本のあんパンが食べたくなってホームメードしています、というメールがリストと一緒に回ってきた。

私自身は甘味が苦手だが、ほとんどの老若男女イタリア人は甘いお菓子に目がないし、特に、結構流行りに敏感、最近ブームの健康志向で、azuki という自然食品店で売ってる“豆“に絶対(トレント人)は反応するに違いないと、早速注文、ブッフェを企画中のボランティア団体で試食してもらおうと事務所に持っていく。

パンというより、お菓子と紹介。その反応は、ふわふわのパンは子供のおやつのミルクパンを思わせる味、餡子が程良く甘く、重たすぎず、でも満腹感がある、と味を絶賛、美味しいと。

今回私が注文したのがミニサイズで、日本のあんパンよりずっと小さいので、ほぼ一口が二口で食べられる、大人にはこれがちょうど良いと思うのだ。思わず贅沢な餡入りに、こちらのミニクラッフェンよりイケルと思ってしまった。

Ritaは朝食にちょうど良いとの意見で、確かに忙しい朝にコーヒーとビスケットをつまんで仕事に出かける、スリムな彼女のイタリア式朝食のビスケットよりはいいかも。むしろ、ビスケットをミルクにつけて柔らかくして食べるくらいだから、柔らかいほうが食べやすいってことじゃないの?!

パンのお礼とともにイタリア人の感想を送ると、前回は上出来作品だったそうで、この反応はますます嬉しかった様子。彼女の住むお隣のボルツァーノ県はイタリアというよりもドイツ系、ご主人のお友達などには、餡は栗の味と似通っていることで、とても親しみやすいのだそう。成るほど!

そういえば、日本からの土産としてこちらの家族に時々栗菓子を買ってくる時も、あまり違和感なく食後のお菓子と化しているものね。

日本代表の一品として、次のブッフェに提供させてもらえるかどうかは、会議での検討してもらうとして、お寿司の次は『餡子』『azuki』というブームになったら愉快、と密かに期待しているのだけれど。



2012年10月16日

いよいよオンエアーです「おぉ信州人!」

今年の夏にイタリアに住む信州人を訪ねてやってきた長野テレビ朝日『お~信州人』、いよいよ本日16日(火)18時55分よりオンエア―されます。
視聴者の方たちのお楽しみは様々でしょうが、個人的には、この機会に是非知って頂きたいのが、アルトアディジェにおける信州リンゴの試験栽培
苗を輸入するにあたり様々な制限を乗り越え、幾年かの歳月を経て、りんごの実が成るまでの情熱と努力、また将来についての戦略が綿密に研究されているに違いないこと、栽培を通じて築いてきた長野県とアルトアディジェとの絆など、ちょっと興味深いでしょう?
9月にトレンティーノのりんごの里ノン渓谷の友人から“今年のりんごの収穫は例年より少し早めです”というメール-が届いたとき、実は思わず、真夏に70ミリだったアルトアディジェの信州リンゴのことを思ってしまいました。予定通り90ミリほどの大きさに、そしてアルトアディジェの人々を魅了した“輝く黄色い”りんごにちゃんと育ったのかしら、と。
在トレンティーノ・アルトアディジェ州日本人としては(オリンピック参加のスキー選手応援と同じで、こういうときだけは県単位でなく州単位になる)この試験栽培、そして信州りんごの将来がとても楽しみなのです。
それから、トレントの(街の?)日本でのテレビ初登場(だと思います)、これはちょっと感慨深い。十数年前にトレント県(トレンティーノ)とボルツァーノ県(アルトアディジェ)の各観光局が協力、東京で開かれた世界旅行博のために日本語の観光パンフレットを再編成、トレンティーノの宣伝をするために私もプロモーターとして東京へ同行したことがあります。
フェアーは大盛況でしたが、その後予算の関係で、こちらの観光局の市場ターゲットから『日本』はずされてしまった。(最も、当時は日本でも知名度が低かったことも確か)
トレンティーノはこの十年間行政が比較的上手く機能し、恵まれた自然環境を尊重する都市計画が着々と進行、何と昨年はイタリアで住みやすい県の一位に帰り咲きました。
一方近年の、3県にまたがるドロミティ山塊のユネスコ世界遺産登録は、観光地のリソースとしては十二分の価値に。
そこで、県庁所在地のトレントは、ドロミティ山塊とヴェローナ訪問の際に途中下車しても、一服ゆったりした気持ちで過ごせる美しい街、という位置で納得、全くの手前味噌ですが。

2012年10月11日

再読、空想工房 ー 安野光雅




20代の半ばに友達と開いたフリーマーケットで本も売ったから、もうかなり手元から離れているが、(後の後悔先に立たず。トホホ。その後同じ本を探しに古本屋を回ったっけ。)それでも売らなかったものもあるのだ、幸い。

毎年帰省の際に必ず何回かは書店に立ち寄り、長居して気になる本を探すのが習慣。それに実家の本棚から数冊スーツケースに入れて持ち帰ることにしている。だからといって新しく買った本を読み終えているかというと、そうでもなく、時間のあるときにゆっくり読もうまたは読み直そうという類のものである。その中の一冊。『空想工房』を恐らく○十年ぶりに読む。

本来活字中毒だから、読むか書くかしていないと落ち着かないのだが、近頃はもっぱらパソコンで読むことが多く、しかもあらゆる情報が入るからやり出したら止まらない。
しかし、キーボードかマウスが原因だと思うが、関節炎になり、ほっておいたら肩が動かなくなり、腕の筋力が落ち、マウスを使う右手の握力がすっかり衰え、つまり都合が悪いのだ、体調が思わしくないのは。近年のパソコン漬けを大いに反省している。

『ググル』(というらしい)手を休めて、ページをめくることにした。随分日に焼けてる事で、時間の経過を意識せざるを得ないなぁ。

エッシャーのことを知ったのは、安野光雅のエッセイだったのか、不思議な絵を見て、エッシャーのパズルに親近感を覚えたのか、さっぱり覚えていないが、なんと夫が若かりし頃に夢中になったらしく、`我が家の壁にその一枚が飾ってあって、夫君との妙な趣味の一致のもとを見つける。

久しぶりに読み返し、(納)得したこと。
ABCの本』の覚え書き。言葉に対する日本人とアメリカ人、イギリス人の意見の違いというのがとても愉快なのだが、正に今日本の外に住んでいるおかげで、一つの言葉に対する考え方の違いに面食うなんて言うのは頻繁なので、言葉を選ぶ時の苦労の様子が実に良くわかる。

昔々本で読んだことを生で体験しているなんて、実に幸いだ。
安野光雅という、クリエーターの豊かな、あるいは危険な想像力を共有している気分がずっと続く。自分も実はどこかいつも妙なところに飛んでいく空想を持て余していて、時々まずいと思っていたが、もっとずっとずっと遠く飛ぶ人もいたのだと、少し安堵。



2012年9月17日

カボチャとストルティーナ・ヴェロネーゼのリゾット


Vialone Nano Veronese I.G.P. の耕作地 Isola della scala お米祭りが行なわれています。

こういう噂を聞くと即車を走らせてしまう、我が家の日曜シェフ。
レシピを教えてもらった翌朝、早速市場でカボチャを買って、ストルティーナ・ヴェロネーゼと一緒に炊いたリゾットがランチメニューとなりました。

カボチャは小型にカット、別鍋にリゾット用のスープブイヨンを少々追加、蓋をして数分蒸かした後、マッシュしてお米と一緒に炊きます。
リゾットが出来上がる直前に、同様に小さく切ったトルティーナ・ヴェロネーゼを入れ良くかき混ぜて、パセリを散らしパルメサンをかけていただく、というもの。





カボチャの甘みとサラミの塩味とがうまく調和、色合いもきれいで評価はまずまず、、、。
私は『7』、でも本人に聞いたら『8』(10点満点)だそう。(それは失礼!)

ストルティーナ・ヴェロネーゼというのは、ヴェネト州の Bassa veronese 地方に代々引き継がれてきた豚肉サラミソーセージ。サラミとサルシッチャの間の子というべきか、半生サラミとべきかな。やや曲がっている様子から、ストルティーナという名前がついているそうです。







<走り書きイタリア語>

Storto (storcere の過去分詞)

1,ねじれた、よじれた、ゆがんだ、曲がった:tronco storto ねじれた木の幹、gambe storte がに股の足

2,ひねくれた、間違った、不正な:idee storte まちがった考え

3,反対の、あべこべの ;Oggi mi vanno tutte storte 今日は何をやってもうまくいかない
//副詞 斜めに、曲がって camminare storto 斜めに歩く guardare storto 敵意を持ってにらむ
//副詞 stortamente 斜めに、ゆがんで、曲がって

2012年9月12日

時々高いところに上りたくなるわけ

を、ディーノ・ブッザーティが言ったような。




晴れの日曜日、カーブは苦手ですが少々我慢して、できるだけ上のほうまで車で登り、モンテ・バルドの頂まで、久しぶりに歩きました。

そのうち軽装の観光客が次々到着。実はマルチェージネからロープウェイが接続しているからでした。そういう手もあったのかと思いだしながら。しかし近頃、週末のガルダ湖ドライブは交通渋滞が極まりなく、出かけるのも躊躇されるので、今回は反対側から。

人が一列に並んでも遠くを眺めたくなるのは、海岸で水平線を見るためだけではない。
山に登ったときも同様で、その理由は遠くに見える山群や眼下を眺めるためらしい、その気持ち、わかる気がする。

もっとわかったのは、



ここから、パラグライダーが飛び立っているから。
湖畔に専用の到着地があります。しかし、頂から麓まで下るのに最も(エキサイティングではあるが)優雅な方法(?)かも。

2012年9月3日

パフォーマンス 二人三脚?


城壁に囲まれた中世の街、Castellaro Lagusello を訪ねました。

現在のヴィラ・アリーギは個人所有。ヴェローナとマントバの国境に位置することからももともと戦略的な城塞だったそう、遡れば深い歴史が。自然の『池』がハート型であることは知る人ぞ知るところ。

週末の悪天候でストリートアーティストフェスは一週間延期になったらしいものの、街かどには何人かのパフォーマーが芸を披露していました。

さて、黒ずくめの二人が何を始めるのかと思ったら、次第に2人が3人になっていく。















ちょっとびっくり!



2012年8月24日

SERAPHINE-セラフィーヌの庭

『セラフィーヌの庭』2008年フランス・ベルギー共作映画
 
 



 
 
DOC(Denominazione di Origine Cinematografica) 上映作でした。
 
この手の作品は、時代背景の再現がとても興味深いのです。当時の衣食住が現在と近からず遠からず、と思うのは、地続きで生活しているメリットかも。
 
 丸ごと兎を調理したり、固めのパンやチーズをナイフで切る、精肉などの食習慣などは今とさほど変わらないに違いない。画材と生活雑貨を売ってる店(箒も売ってる!)はまだお見かけするし。まっ白いシーツの洗濯、アイロンがけを他人に頼むなどの生活習慣、シーツは伝統的に白く、(当然かな?)シミ抜きも一仕事になる(現代もシミは一大事)とかエトセトラ。

あげればキリがないけれど、そんな小さなことがうかがえて面白いわけです。
伊と仏の違いは多少あるにしても。

100年くらい経過したくらいでは、そうそう変わらないことも多いのだと思う一方、意識改革はとんでもなく進んできたのだと感心。特に、正と狂の境界線は果たしてどこに、と考えることが大いにありますものね。
 
 

2012年8月20日

いやはや暑い日が


アフリカからの熱風だそうで、この暑さも今週水曜日末まで続くとか。
日中は雨戸を閉めて家に籠る、というのが自宅待機組。幸いに仕事も始まれば、冷房が効いた職場にいたほうがずっと快適かもしれない。




ところで、スプマンテで有名なフランチャコルタでは、ブドウ収穫が例年よりひと月ほど早まるらしいとのこと。そういえば、近所のブドウ畑にも重たそうな房がたっぷり。

残暑を楽しみたい気持ちの一方で、涼しさが待ち遠しい。(なんという身勝手さ!)



2012年8月9日

セイヨウタマゴダケ

夫君もやっと夏休みに入ったので、一緒に朝市を覗いたら珍しいキノコを見つけました。



『Ovolo』 オヴォロ ( Amanita caesarea)、どうやらセイヨウタマゴダケのことらしい。
“タマゴ”ダケというのは妙に納得。


滅多にお目にかからないキノコだそうで、夫君も興味津々。パスタにからめると美味しいですよ、とのお言葉に、その帰り道に手打ちパスタも買って家路を急ぐ。




傘の部分を洗い、薄くスライス。ニンニクとオリーブオイル、刻みパセリでさっと炒め、



粉末ピスタキオ、すったレモンの皮も絡めて、新作タリアテッレ・グレッグ風となりました。

2012年8月6日

夏祭り Egna

トレントから北へ車で約30分と程近い、ボルツァーノ県(アルト・アディジェ)のEgna (エーニャ)は人口5000人弱、ポルティコ(柱廊)のある優雅な印象の町。

しかし、夏祭りの盛上がり方が"Wärme"なのです。
イタリア国内、そして確かに二ヶ国語圏なのですが、『南チロル』であることを誇っている。お祭りメニューも看板もドイツ語のみ。


定番<カネーデルリ、スペッツァティーノ、クラウティ>



定番<ストラウベン>
いずれもサイズがチロル風

更に、(どうやら)スドゥチロール出身のパーティバンドグループ『Dreirad』が初日の夜を熱くしてました。


”僕たちスドゥチロール人だぞぉ!” ”Woooooooo!" てな具合に。