2014年1月27日

L'Onda

先日友達から誘われた『映画と食』イベントでの上映作『L’Onda』(波)。デニス・ガンゼル監督、2008年ドイツ映画。

ある高校教師が、ドイツ国民が何故ホロコーストを『無視』できたのかを説明するために、いかにして“独裁・専制権がデモクラシーを廃止できるか”を生徒たちに実体験させるストーリー。原作は1969年の小説で、1967年に実際にアメリカの高校で起きた事件をベースに書かれたものだそうです。





1月27日(アウシュビッツ強制収容所解放記念日)、強制収容所で何が起きたかを忘れないためでなく、何故起きたか、『ショア』について熟考する日です。

それにしても、専制に類似するものは身近なあらゆるところで派生しうるものに違いなく、極めたところの穴に吸い込まれていくごとく、それに群がり同意する人が多ければ多いほど傾斜しやすい。

団結力とは良くも悪くも影響するものだけに、誤った選択をしないだけの自己の確立が最も重要だとわかりきっていても、大多数を占めている『Yes』に反して、『No』の力の弱いこと、、、
課す責任がどこに置かれるか、善から始まり、悪へ翻る接点がどこにあったかも事の大きさにより、様々な仮定や疑問が沸くのである。

上映終了後はどこからともなく、その終わり方について、責任を問われた教師の思いはどうであったのかとざわめきました。地味ですが、とても考えさせられる映画です。 

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