2002年ヴェネチア国際映画際の金獅子賞受賞作。
1996年までアイルランドに実在していたマグダレン洗濯所として知られる施設を舞台にした物語。アイルランドにおける厳格なカトリック戒律にもとずく道徳観で、主に婚外交渉した女性などを収容、更生を目的に洗濯作業をさせていた施設であったそうである。
ほんの半世紀で社会の価値観がこれほど変わることに、再び少し驚いている。
様々な夥しい過去の例があったからこそ、現在の言論や行動の解放があるわけで、相当な自由を獲得している現在において、どこに善悪の境界を定めるべきなのか、更に周囲は何を求めて「自由・平等」と大声で叫んでいるのか、疑問に思うことしきりなのである。
広大な海と同様、リミットを定めなければ、どこからが危険でどこまで安全なのかを知るのさえ困難になるのに、と懸念するこの頃。おっと、これは近頃のイタリア事情(寛大主義?)における批判(苦情)でした。
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